◆王室(王族)特権
王、王妃及び王子のみに認められている権利。
法を犯した容疑がある一般国民については、通常、裁判が始まるまでは身柄を拘束された状態で聴取等が行われるが、カキンの王族については、身柄は拘束されずに聴取を受けることができ、聴取結果も記録されない。
また、司法局員の監視がある状態であれば船内の移動も可能であり、監視・聴取機会も開始から72時間までに限定されている。
カチョウの従事者であるロベリーが、BW号1014号室において警護を行っていたバリゲンを殺害した容疑で、カチョウの母
セイコが関与を疑われ、司法局から聴取を受けたが、セイコは王族特権を行使。
黙秘を続け、膠着状態のまま72時間経過し、監視から外れた。
このように、カキンの王族は特権によって手厚く守られ、何らかの容疑があったとしても、現行法では罪に問い身柄を拘束することは実質不可能となっている。
◆国王
◎ナスビー
…国王であり国家元首。軍事最高顧問の座にも就いていると考えられる。ナスビーも先代から試練(壺中卵の儀)を課されて兄弟間で争い、最後に生き残ったことにより、王の座を引き継いでいる。
○モリシ
(36巻109頁)
…侍従長。ナスビーの側近の一人と思われる。
○ヌグイ
(37巻35頁)
…ナスビーの側近と思われる。王位継承戦の開始に当たり、ナスビーのメッセンジャーとして、各王子に情報伝達を行った。各王子が彼を見知った顔として接していることや、王の居室に直接出入りしていることから、ナスビーから最も信頼を得ている人物とみてよいと思われる。
◆王子
…第1王子は国王に次ぐ軍事最高副顧問の地位にあり、他の王子と比較して強い権限を持つ。また、各王子とも独立した居室を有するが、自分より上位の王子の居室には架電できず、上位王子からの連絡を待つのみとなる。上位の王子は私設軍を所持し、中でも上位5人の私設兵は幼少時から教育を受け、特に忠誠心が高いと言われている。
◎ベンジャミン
…第1王子で、母は第1王妃ウンマ。死亡した私設兵の念能力を受け継ぐ
【星を継ぐもの(ベンジャミンバトン)】を持つ。軍事最高副顧問の地位にあることから、戒厳令の発動の権限も有している。私設兵についてもその地位は高く、国王軍を兼ねており、王室警護兵として下位王子の居室において警護(事実上の監視)が可能。また、私設兵は自らに生命的危機が迫った場合は、防衛権(事実上の武力による殺害)の行使が可能とされている。
○
バルサミルコ(35巻57頁)
…私設兵隊長であり、国王軍の曹長。ベンジャミンの右腕として他王子の排斥を目論む。
ハルケンブルグを王位継承戦における最重要人物とみなし、自ら彼の暗殺を企図した。
○
ビンセント(35巻67頁)
…私設兵。
ワブル警護のため、1014号室へ入室したが、侍従者であるサンドラを殺害したことにより取り抑えられ、自決した。能力
【虚空拳(エアブロウ)】を使用する。
○バビマイナ
(35巻83頁)
…私設兵。ワブル警護のため、ビンセントの後任として1014号室へ入室。ヒュリコフと共にクラピカを警戒しながら警護を続けている。
○ビクト
(35巻110頁)
…私設兵。
モモゼ警護のため、1012号室へ入室。その後、モモゼ殺害の疑いで一時的に拘束されたが、嫌疑が晴れ、ハルケンブルグ警護のため1009へ入室。
【表裏一体(タックルシールド)】という攻守両方に優れた能力を持つ。ハルケンブルグの攻撃を受け、自由意思での活動ができなくなっている模様。
○ブッチ
(35巻117頁)
…私設兵。
ツベッパ警護のため、1005号室へ入室。また、ベンジャミンの命により、特別戒厳令が発出される可能性がある旨を、BW号の2層・3層にいる関係者に伝達した。
○コベントバ
(35巻119頁)
…私設兵。
チョウライ警護のため、1003号室へ入室。チョウライの守護霊獣が生みだしたコインを最初に拾っている。
○ムッセ
(35巻123頁)
→私設兵。
カミーラの警護のため、1002号室へ入室。その後、カミーラの挑発を受け彼女の捕縛を試みるが、逆に殺害された。ムッセの能力
【裏窓の鳥(シークレットウインドウ)】はベンジャミンに引き継がれた。
○ヒュリコフ
(35巻124頁)
→私設兵。ワブル警護のため、1014号室へ入室。バビマイナと共にクラピカを警戒しながら警護を続けている。
○オラーウ
(36巻37頁)
→私設兵。
タイソン警護のため、1006号室へ入室。タイソンの教典は受け取っていない模様。
○
リハン(36巻84頁)
→私設兵。
サレサレ警護のため、1008号室へ入室。能力
【異邦人(プレデター)】を発動し、サレサレの念獣捕食に成功。サレサレが死亡するまで警護を
ウショウヒと交換し、その後ツベッパ警護のため、1005号室へ入室した。
○シカク
(36巻92頁)
→私設兵。
ハルケンブルグの警護のため、1009号室へ入室。 その後、ハルケンブルグの能力によって攻撃され、自らを操作する能力
【遊戯王(カルドセプト)】で応戦、防御しようとしたが失敗。スミドリに肉体を奪われ、操作された状態で自死を遂げた。
○カンジドル
(37巻116頁)
→私設兵。
ルズールス警護のため、1007号室へ入室。シカクの1007号室入口での自死により、状況報告のため1001号室に呼び戻された。
○
ウショウヒ(37巻24頁)
→私設兵。
フウゲツ警護のため、1011号室へ入室。その後、サレサレの警護を
リハンから引き継ぐため、1008号室へ入室。能力
【殺人を無罪にする方法(スタンドバイミー)】により、サレサレ暗殺に成功した。
◎カミーラ
…第2王子で、母は第2王妃
ドゥアズル。自らを死に至らせた者に攻撃し、対象者の死をエネルギーに変え蘇生する
【百万回生きた猫(ネコノナマエ)】を持つ。私設兵を全員「
不可持民」という被差別民から選定したことにより、彼らから絶対的な支持と服従を得る。不可持民は、標的を毎日呪いながら自刃することで対象者を殺害することができる独自の能力を持つ。不可持民である私設兵は、全員が標的となる王子を決め、呪殺の決行日を待っている。
※①~⑭は担当王子
○サラヘル
(37巻180頁)⑭
…私設兵隊長。私設兵をまとめる一方、自らも
ワブルの呪詛担当となる。クラピカが実施する第2回目の念の講習会に参加する予定。
○モスワナ
(37巻178頁)①
…私設兵。
ベンジャミンの呪詛を担当している。
○バケット
(37巻179頁)③
…私設兵。
チョウライの呪詛を担当している。
○ヒニョーリ
(37巻179頁)④
…私設兵。
ツェリードリヒの呪詛を担当している。
○ジダル
(37巻179頁)⑤
…私設兵であり、ハンター協会の準協会員。
ツベッパの呪詛を担当している。
○ブルベーナ
(37巻179頁)⑥
…私設兵。
タイソンの呪詛を担当している。
○リサムセッタ
(37巻179頁)⑦
…私設兵であり、ハンター協会の準協会員。
ルズールスの呪詛を担当している。
○ヌクオコン
(37巻180頁)⑧
…私設兵。
サレサレの呪詛を担当していたが、サレサレ死亡により、サラヘルから敵側に除念師がいないか探る任務を受けた。
○カコ
(37巻179頁)⑨
…私設兵。
ハルケンブルグの呪詛を担当している。
○モズベ
(37巻179頁)⑩
…私設兵であり、ハンター協会の準協会員。
カチョウの呪詛を担当していたが、カチョウ死亡により、サラヘルから敵側に除念師がいないか探る任務を受けたと思われる。
○メシュシ
(37巻179頁)⑪
…私設兵であり、ハンター協会の準協会員。
フウゲツの呪詛を担当している。
○カビット
(37巻180頁)⑫
…私設兵。
モモゼの呪詛を担当していたが、モモゼ死亡により、サラヘルから敵側に除念師がいないか探る任務を受けた。
○ターラー
(37巻179頁)⑬
…私設兵。
マラヤームの呪詛を担当している。
○ウマンマ
(37巻180頁)
…私設兵であり除念師。
カミーラに呪いがかけられた場合の除念を担当している。
○フカタキ
(37巻181頁)
…従事者であり、執事長。カミーラの身のまわりの世話のほか、人生経験の豊富さからサラヘルの相談役としての役割も担う。作中に描写はないが、おそらく彼女の出自も不可持民であると思われる。
◎チョウライ
…第3王子で、母は第3王妃トウチョウレイ。マフィア「シュウ=ウ組」のバックに付き支援している。シュウ=ウの組長
オニオールはナスビーの異母兄弟であることから、チョウライとオニオールは叔父甥の関係にあるが、実際には実の父子である模様。
○サカタ
(35巻120頁)
…私設兵。
ワブル警護のため、1014号室へ入室。クラピカが実施する念の講習に立ち会っている。
○ハシトウ
(35巻120頁)
…私設兵。ワブル警護のため、1014号室へ入室。クラピカが実施する念の講習に立ち会っている。
○テンフトリ
(35巻185頁)
…私設兵。ワブル警護のため、1014号室へ入室。同室の他の警護者と共にクラピカから念の講習を受け、能力が開花。念修得や関係する情報収集に対する褒美として、チョウライから彼の守護霊獣が創った硬貨を受け取った。
◎ツェリードリヒ
…第4王子で、母は第1王妃
ウンマ。マフィア「エイ=イ組」のバックに付き支援していたが、組長に就任した
モレナの裏切りにあい、協力関係を断ち切った。なお、第1王子
ベンジャミンは、私設兵を王室警護兵として下位王子の居室に派遣することが可能だが、ベンジャミンと実の兄弟の関係にあるツェリードリヒは、これに従う義務が発生しないルールが存在している。そのため、ツェリードリヒはベンジャミン私設兵の派遣を拒否している。
○ヴァンタイン
(38巻206頁)
…私設兵隊長。
センリツの能力や胸中を探るため、司法局の証人保護エリアで彼女と接見し、ツェリードリヒの居室へ招待した。
○
テータ(35巻34頁)
…私設兵。念能力者として、ツェリードリヒの念の修得、悪用に危機感を抱いている。ツェリードリヒには虚実を混ぜて念を教授しながら彼の暗殺を目論んだが、ツェリードリヒの能力開花、発動により回避された。
○サルコフ
(35巻34頁)
…私設兵。テータの理解者であり、彼女同様ツェリードリヒの念の素質に畏怖と危険を感じている。
○ミュハン
(35巻185頁)
…私設兵。念能力の修得のため、1014号室へ入室。同室の他の警護者と共にクラピカから念の講習を受けているさなか、何者かが操る能力
【11人いる!(サイレントマジョリティー)】により殺害された。
○ダンジン
(35巻185頁)
…私設兵。念能力の修得のため、1014号室へ入室。同室の他の警護者等と共にクラピカから念の講習を受けた。
○ギッパー
(38巻77頁)
…私設兵であり、国王軍の伍長であると考えられる。BW号第3層でオトシン達を率いて警備を行っていたが、念能力の情報を得るために、第1層を警備していた
ボークセンと交代した。
○ボークセン
(38巻84頁)
…私設兵であり、ハンター協会の準協会員。第1層の警備担当であったが、念能力の情報をオトシンに提供したことがきっかけで、ギッパーから第3層の警備へ呼び戻された。頭脳明晰でオトシン達のリーダー的存在。
○オトシン
(38巻78頁)
…私設兵。王立軍学校でツェリードリヒと同期生であったため、彼を敬う態度が見られず、ギッパーから目の敵にされている。
○モーモリー
(38巻79頁)
…私設兵。その優秀さにより、ギッパーから一目置かれている。
○マーク
(33巻98頁)
…私設兵又は私設秘書と思われる。BW号への乗船前、ツェリードリヒへ捧げる生け贄として、若い女性に次々と声をかけ居室まで連れ込んだ。
◎ツベッパ
…第5王子で、母は第2王妃
ドゥアズル。生き残るため、
ワブル側に協力関係となることを持ちかけ、了承させた。
○マオール
(35巻94頁)
…私設兵隊長であり、国王軍の少尉の地位にもある模様。念の情報を得るために1014号室へ荷電。当初は念の講習受講に懐疑的であったが、その後同室の他の警護者等と共にクラピカから念の講習を受け、能力が開花した。
○
ロンギ(35巻185頁)
…私設兵。念能力の修得のため、1014号室へ入室したが、講習のさなか、クラピカと
ビルにのみ自らが念能力者であることを明かす。2人に自らの秘密と真の目的を話すことによって、ワブルサイドとの協力関係を構築していくことに成功した。
○ハイゼン
(37巻162頁)
…従事者であると思われる。居室において、ツベッパから情報が入ったUSBメモリを受け取り、事務処理を依頼された。
◎タイソン
…第6王子で、母は第4王妃カットローノ。自身の教えを記した書物「タイソン教典」を発行。守護霊獣の力により、教典を熟読するほど幸福感が得られる効果を持つ。
○
イズナビ
…ハンター協会員。クラピカの協力者としてタイソンの警護に従事。タイソンからの指示で、第1回晩餐会のパフォーマンスにジュリアーノと共に出演した。
○ジュリアーノ
(35巻41頁)
…ハンター協会員で、タイソンの警護に従事。タイソンからの指示で第1回晩餐会のパフォーマンスにイズナビと共に出演した。タイソンに対し、当初は何の感情も抱いていなかったが、教典を読み進むにつれて感化。現在ではタイソンに対し、親愛の念を抱くに至っている。
◎ルズールス
…第7王子で、母は第2王妃ドゥアズル。マフィア「シャ=ア組」のバックに付き支援している。シャ=ア組や組長
ブロッコとの関係を示す描写はないが、ルズールスとブロッコの顔が非常に似ていることから、チョウライとオニオールのように、実の親子の関係ではないかと疑われる。
○
バショウ
…ハンター協会員。クラピカの協力者としてルズールスの警護に従事。周囲の目が無いところでは、ルズールスと対等の関係で会話をしていることから、彼からの信頼を得た模様。第1回晩餐会のパフォーマンスにリッジと共に出演した。
○バラーテ
(37巻165頁)
…私設兵。シカクが自死した当時、ルズールスの主寝室にいた旨をカンジドルが
ベンジャミンへ報告している。
○リッジ
(37巻165頁)
…ハンター協会員。第1回晩餐会のパフォーマンスにバショウと共に出演した。
○スカルト
(37巻175頁)
…ハンター協会員。シカクが自死した当時、ルズールスの主寝室にいた旨をカンジドルがベンジャミンへ報告している。
○マクネ
(37巻175頁)
…私設兵。シカクが自死した当時、ルズールスの主寝室にいた旨をカンジドルがベンジャミンへ報告している。
◎サレサレ
…第8王子で、母は第5王妃スィンコスィンコ。私設兵は全て女性であり、愛人のように侍らせる一方、居室へ出入りする警護兵らへの警戒を怠ったため、暗殺されてしまうこととなった。
※私設兵の氏名は不明
◎ハルケンブルグ
…第9王子で、母は第2王妃
ドゥアズルだが、実際の生母は第1王妃
ウンマの模様。臣下と堅固な絆で結ばれており、自らの支持者と共に束ねたオーラで標的と人格交代する能力
【少年は残酷な弓を射る(グリマル・レ・ディソナンス)】を持つ。
○シェジュール
(35巻184頁)
…私設兵。クラピカが実施する念の講習を受講するため、1014号室へ入室。念の概念を知らないのにも関わらず強力なオーラを放出していたため、クラピカから疑念を持たれる。
○ユヒライ
(35巻184頁)
…私設兵。クラピカが実施する念の講習を受講するため、1014号室へ入室。念の概念を知らないのにも関わらず強力なオーラを放出していたため、クラピカから疑念を持たれる。
○スミドリ
(35巻184頁)
…私設兵。ハルケンブルグの能力により、1009号室を警護していたシカクと人格転換し、シカクになりきって1007号室の前で自決した。
◎カチョウ
…第10王子で、母は第6王妃
セイコ。
フウゲツの双子の姉。周囲に反抗的な態度をとるが、実際にはフウゲツを想っての行動であった。フウゲツと2人で王位継承戦を抜け出そうとするが、それを阻む念により死亡。カチョウの守護霊獣が彼女の姿・記憶を引き継いだ。
○
センリツ
…ハンター協会員。フウゲツを王の座につかせるため、カチョウに協力している。
○ロベリー
(35巻184頁)
…従事者。クラピカが実施する念の講習を受講するため、1014号室へ入室。バリゲン暗殺の容疑をかけられ当局へ連行された。
○ユウリ
(35巻184頁)
…従事者。念能力の修得のため、1014号室へ入室。同室の他の警護者等と共にクラピカから念の講習を受けた。
○キーニ
(36巻131頁)
…ハンター協会員。カチョウとフウゲツの意図を知り、彼女達を助けた後、両王子の脱出を幇助した罪を被り自死を遂げた。
◎フウゲツ
…第11王子で、母は第6王妃
セイコ。
カチョウの双子の妹。カチョウと2人で王位継承戦を抜け出そうとするが、失敗。カチョウが死亡し、守護霊獣に代わっていることには気づいていない。
○イラルディア
(35巻184頁)
…従事者。念能力の修得のため、1014号室へ入室。同室の他の警護者等と共にクラピカから念の講習を受けた。
○ラジオラス
(35巻184頁)
…従事者。念能力の修得のため、1014号室へ入室。同室の他の警護者等と共にクラピカから念の講習を受けた。
◎モモゼ
…第12王子で、母は第7王妃
セヴァンチ。弟ばかりに目をかける母に対し、王族らしく鷹揚に構えている。自覚なく念獣が発現し、いつもより疲労した寝込みを居室にいた警護者から襲われ、落命している。なお、居室にいる兵や従事者等は、モモゼが未成年であるため、母であるセヴァンチが委嘱している。
○
ハンゾー
…ハンター協会員。クラピカの協力者としてモモゼの警護に従事。殺害されたモモゼの敵を取るため、能力
【分身の術(ハンゾースキル4)】を使用し、犯人の
タフディーを殺害した。
◎マラヤーム
…第13王子で、母は第7王妃
セヴァンチ。幼子のため王位継承戦については理解していないと思われるが、姉モモゼの死を悟り、守護霊獣の力で居室ごと別空間に移動。自らを守っている。なお、居室にいる兵や従事者等は、マラヤームが幼年であるため、母であるセヴァンチが委嘱している。
○ビスケ
…ハンター協会員。クラピカの協力者としてマラヤームの警護に従事。念の存在に懐疑的なウェルゲーに対し、自らの能力の一端を見せたことで信頼を得て、ビスケ自らウェルゲーに念の講習を行うこととなった。
○ベレレインテ
(35巻184頁)
…ハンター協会員。クラピカが実施する念の講習会を監視するため、1014号室へ入室。その後、1013号室が居室ごと別空間へ移動していることを突き止めた。
◎ワブル
…第14王子で、母は第8王妃
オイト。生後間もない赤子のため、実質はオイトが王位継承戦を担っている。クラピカから念の存在を聞き、合間に訓練を行っている。居室にいた警護兵を暗殺等により次々と失い、ワブルのために雇われた者が極端に減った状況となっている。なお、居室にいる兵や従事者等は、ワブルが乳児であることから、母であるオイトが委嘱している。
○クラピカ
…ハンター協会員。
ツェリードリヒから仲間の緋の眼を取り戻すため、BW号に入船。暗殺等により警護兵が少なくなったため、
ビルと協力してワブルの警護にあたっている。念能力者が増えることによって事態の膠着を図るため、各王子の警護兵達をワブルの居室に入れ、念の講習会を行っている。
○ビル
(34巻187頁)
…ハンター協会員。暗殺等により警護兵が少なくなったため、クラピカと協力してワブルの警護にあたっている。念能力者が増えることによって事態の膠着を図るため、各王子の警護兵達を居室に入れ、念の講習会を行っている。
○
サイールド(34巻187頁)
…ハンター協会員。
モモゼの念獣によって操作され、居室にいた警護兵を複数人殺害。殺人容疑で当局へ連行される際、クラピカに自身の能力
【裏窓(リトルアイ)】を託した。
○カートン
(34巻187頁)
…ハンター協会員と思われる。居室に派遣された各王妃の所属兵に対し、他の警護兵の暗殺容疑で拘束中、身体を操作されたサイールドから殺害された。最大5人乗せることが可能な船又は車に変身できる具現化系能力を持つため、ワブルとオイトの継承戦からの脱出を企図していた。
○
シマヌ(35巻23頁)
…従事者。代々王族に仕えているため、自らもその伝統を守り従事。的確な判断力と洞察力を持ち、ワブルが上位王子から敵視されることを回避した。
○サンドラ
(35巻80頁)
…従事者。ワブルの警護のために訪れた
ビンセントを居室に迎え入れようとしたところを殺害された。
◆王妃
…各王妃とも独立した居室を有するが、乳幼児である
マラヤーム・
ワブルの居室には母である王妃が常駐し、直接王子の世話等を行っている。王妃には、国王軍から割り当てられた軍人が王妃所属兵として警護に就いている。また、下位の王妃・王子を監視するため、上位の王妃は下位王妃の居室に1人、警護兵と称する人員を派遣して謀反等があいか監視を行うことが可能。監視の結果は第1王妃と第2王妃の所属兵がまとめることになっている。
◎
ウンマ
…第1王妃で、子は第1王子
ベンジャミン、第4王子
ツェリードリヒとなっているが、第9王子
ハルケンブルグについては自分の実の息子である旨の発言がある。なお、顔の造形から第5王子
ツベッパもウンマの子ではないかという疑いあり。
○ヴォルフ
(36巻110頁)
…所属兵。ベンジャミン居室前で警護していた際に
カミーラから発砲され被弾、死亡する。
○オルズニー
(36巻94頁)
…所属兵。ハルケンブルグ警護のため1009号室へ入室。ハルケンブルグから念による攻撃を受け、居室にいた他の者と同様、手に刻印が発現するが、10分程で消去。その後、交代要員として居室に訪れたシカクに刻印の件を伝達し、引き継いだ。
◎ドゥアズル
…第2王妃で、子は第2王子
カミーラ、第5王子
ツベッパ、第7王子
ルズールス、第9王子
ハルケンブルグとなっているが、顔の造詣から以下のような疑いあり。
【公表】
・ウンマ生母:
ベンジャミン、ツェリードリヒ
・ドゥアズル生母:カミーラ、ツベッパ、ルズールス、ハルケンブルグ
【疑念】
・ウンマ生母:ベンジャミン、ツベッパ、ハルケンブルグ
・ドゥアズル生母:カミーラ、ツェリードリヒ、ルズールス(父が
ブロッコ)
なお、下位王妃・王子の監視報告はウンマ所属兵とドゥアズル所属兵の両方が担うが、ドゥアズルの控えめな性格から、本件についてはウンマ所属兵のサポートに徹するよう指示している。
○サトビ
(35巻185頁)
…所属兵隊長。ルズールス警護のため、1007号室に入室。その後、念能力の修得のため、1014号室へ入室。同室の他の警護者等と共にクラピカから念の講習を受けたが、講習がクラピカによる陰謀ではないかと疑念を持っていた。
○マンダム
(35巻120頁)
…警護兵隊長。所属兵隊長とは別に役職が定められていることから、下位王妃・王子の監視報告を専門に行う等、所属兵とは別途の任務が与えられた警護兵が存在すると考えられる。下位王妃・王子の監視報告にあたっては、本来折り合いが悪いはずのウンマ所属兵と合同で行う必要があるが、両者の間をうまく調整しながら進めている模様。なお、組織的には王妃所属兵全体をまとめる役目のサトビが最上級職であり、王妃所属兵のうち警護兵のみをまとめる立場のマンダムが次席であるといえる。
○ニペイパー
(35巻110頁)
…所属兵。
モモゼ警護のため、1012号室へ入室。モモゼ殺害の疑いで一時的に拘束されたが、その後、嫌疑が晴れ釈放された模様。ただし警護中、モモゼ暗殺の好機は窺っていたと思われる。
○スラッカ
(35巻119頁)
…所属兵。
チョウライ警護のため、1003号室へ入室。その後、
ワブル警護の名目で、念に関する情報収集のため、1014号室へ入室。やや短気な性格。
○ファムール
(37巻165巻)
…所属兵。ルズールス警護のため、1007号室へ入室。シカク(に扮したスミドリ)が自死した当時、ルズールスの主寝室にいた旨をカンジドルがベンジャミンへ報告している。
○ライス
(37巻113頁)
…所属兵。ルズールス警護のため、1007号室へ入室。シカク(に扮したスミドリ)が1007号室を訪れた際、インターホンで応対した。
○ハピエッチ
(35巻175頁)
…所属兵。ルズールス警護のため、1007号室へ入室。シカク(に扮したスミドリ)が自死した当時、リビングにいた旨をカンジドルがベンジャミンへ報告している。
○ガドー
(35巻175頁)
…所属兵。ルズールス警護のため、1007号室へ入室。シカク(に扮したスミドリ)が自死した当時、休憩室で就寝していた旨をカンジドルがベンジャミンへ報告している。
○オデッサ
(35巻175頁)
…所属兵。ルズールス警護のため、1007号室へ入室。シカク(に扮したスミドリ)が自死した当時、休憩室で就寝していた旨をカンジドルがベンジャミンへ報告している。
◎トウチョウレイ
…第3王妃で、子は第3王子
チョウライとなっているが、チョウライが
オニオールを父と認める旨の描写があることから、
ナスビーとチョウライは血縁関係にない疑いがある。
○ブラッヂ
(35巻110頁)
…所属兵。
モモゼ警護のため、1012号室へ入室。モモゼ殺害の疑いで一時的に拘束されたが、その後、嫌疑が晴れ釈放された模様。ただし警護中、モモゼ暗殺の好機は窺っていたと思われる。
○コロアブデ
(35巻85頁)
…所属兵。
サレサレ警護のため、1008号室へ入室。サレサレの念獣発現に気づかず、念獣の能力の影響を受けてサレサレへの好意が増加しているところを、共に警護していた
リハンの能力が発動し、念獣を捕食。直後、我にかえっている。
◎カットローノ
…第4王妃で、子は第6王子
タイソン。タイソンの性格等から、他の王子と競争することや孫の誕生も期待できないという思いにかられ、他の王妃から哀れみの目で見られることが我慢ならないとこぼしている。タイソンが継承戦で一矢報いることを期待している。
○ラロック
(35巻110頁)
…所属兵。
モモゼ警護のため、1012号室へ入室。モモゼ殺害の疑いで一時的に拘束されたが、その後、嫌疑が晴れ釈放された模様。ただし警護中、モモゼ暗殺の好機は窺っていたと思われる。
◎スィンコスィンコ
…第5王妃で、子は第8王子
サレサレ。サレサレが王位継承戦に向き合おうとしないため、王子としての自覚を持つよう強く促すが、甘やかして育てたせいか逆に言いくるめられてしまう。
○ムシャホ
(35巻85頁)
…所属兵隊長。サレサレ警護のため、1008号室へ入室。その後、念能力の修得のため、1014号室へ入室。同室の他の警護者等と共にクラピカから念の講習を受けた。
○
タフディー(35巻110頁)
…所属兵。モモゼ警護のため、1012号室へ入室。能力
【幽体離脱(ザタッチ)】を発動して、モモゼを暗殺。殺人容疑で拘束されているさなか、モモゼ警護担当の
ハンゾーから殺害された。
◎セイコ
…第6王妃で、子は第10王子
カチョウ、第11王子
フウゲツの双子。王子達のよき理解者である体を装うが、心中ではカチョウのことを毛嫌いしていたり、フウゲツは自分の意のままに操れると考えたりしている。人によって態度を変える裏表がある性格。
※ セイコが自身の警護のために直接選抜できるのは2名だが、それが誰かであるかは不明。
○ナゴマム
(35巻110頁)
…所属兵。モモゼ警護のため、1012号室へ入室。モモゼ殺害の疑いで一時的に拘束されたが、その後、嫌疑が晴れ釈放された模様。ただし警護中、モモゼ暗殺の好機は窺っていたと思われる。
○リョウジ(35巻111頁)
…所属兵。フウゲツ警護のため、1012号室へ入室。無口であるが、何かを隠しているようにも見える。
○バチャエム
(35巻111頁)
…所属兵。フウゲツ警護のため、1012号室へ入室。セイコの実子であるフウゲツを慕っており、本当にフウゲツを守ろうとしているのは、セイコ所属兵である自分と同僚のリョウジのみであると思っている。
◎セヴァンチ
…第7王妃で、子は第12王子
モモゼ、第13王子
マラヤーム。年の離れた姉弟にありがちだが、年上のモモゼは放置し、幼児と思われるマラヤームにばかり世話を焼いている。ただし、モモゼが殺害されたときは容疑者達に強く怒りをぶつけ、その後もしばらく塞ぎ込むような姿が見られた。
※ セヴァンチが自身の警護のために直接選抜できるのは1名のみであり、兵隊長のウェルゲーがそれに当たると考えられる。
○ウェルゲー
(36巻67頁)
…所属兵隊長。懐疑的な性格で、念に対するクラピカからの進言にも耳を貸さなかったが、筋肉隆々であるビスケの真の姿を見た際に、念の存在への疑いは吹き飛び、ビスケを女性として意識するようになる。
○バリゲン
(35巻184頁)
…所属兵。マラヤーム王子警護のため、1013号室へ入室。その後、念能力の修得のため1014号室へ入室したが、何者かの念能力によって具現化した白蛇に殺害されてしまう。
◎オイト
…第8王妃で、子は第14王子
ワブル。
モモゼの死を悲しんだり、状況を即座に理解し機転を利かせたりするなど、王妃になって日が浅いこともあり、庶民に近い感覚を持っている。念の存在を知った後は、
ビルから念を手解きを受けている。
※ オイトが自身の警護のために直接選抜できる兵はいない。
裁判所の事務方の機関。
国家や軍とは一線を画する独立した機関と認められている。
ただし、カキン国内に特殊戒厳令が発令されると、軍部により暫定的に三権(司法・立法・行政)を保護掌握されるため、独立機関として保証されているのはあくまでも平時にのみということになっている。
最高裁判官の命を受け、セイコをはじめとする王族の聴取を行った。
第2層に VIP(王族又はそれに準じる人物)用の証人保護エリアがあり、監視付きの軟禁にできる。
カイザルは、
フウゲツを他の王子の脅威から守るため、このエリアを利用した。
○カイザル
(37巻106頁)
…司法省の主任検事代理。近い将来の司法省のトップと言われる有能な人物。心音の変化が無いため、
センリツからは、何者かに操作されているのではないかという疑念を持たれている。
○
シュタイナー(37巻172頁)
…司法省の捜査課職員。国際渡航許可庁特務課から出向しているエリート。カイザルからの信頼も得ており、司法省の独立が脅かされる事態となった際は、外部への緊急連絡役を託されている。
○ボイケルト
(37巻172頁)
…司法省の捜査課職員。シュタイナーと同期の職員であると思われる。
○ウォーリオ
(WJ2024年47号)
…司法省の職員。
ハルケンブルグの能力発動に関与したとして、カイザルから聴取を受けた。
▼王立軍学校
カキン国内に存在する。
卒業者は全員王立軍に入隊するわけではなく、王族の側近(私設兵)を目指す者もいる。
ベンジャミンの私設兵は、全員が本校の卒業生であることが判明している。
●制度・文化・風習
カキン独自の暦(年号)である「カキン暦」を持つ。
3桁又はそれ以上の桁数を持つが、詳細は不明。
ハンター歴2002年が、カキン歴の下2桁でいう「21年」にあたる。
カキン歴(下2桁)で表記した主な出来事は以下のとおり。
※( )はハンター歴
・88(1969)年 この頃、現在のカキン帝国樹立
・97(1978)年 謝肉祭が開催される
・98(1979)年
モレナが祭孤児として人身売買施設へ入所
(この間、不定期に6回、謝肉祭が開催される)
・18(1999)年 民主化記念大祭が開催される
・19(2000)年 謝肉祭が開催される
・20(2001)年 19年開催時の祭孤児が人身売買施設へ入所
・21(2002)年 BW号が暗黒大陸へ向けて出航
国家体制の維持を図ることが困難になる事態が発生した場合の対処を定めたものと考えられ、カキンの法の一つと推測される。
大規模テロや暴動による治安の悪化、自然災害や他国の攻撃による中枢部の破壊(物理的な直接被害のほか、通信障害等の間接的な被害を含む)等により、国家運営の機能停止が懸念される場合に発効され、王政の維持もこれに含まれる。
なお、後述する
戒厳令についても、本法に定められた条項の一つである可能性がある。
戦時などの国家的規模の緊急事態に出す軍事的命令を指す。
治安維持のため、有事の際は軍部に立法権・行政権・司法権の三権を引き渡される。
カキンの特殊戒厳令は、テロや暴動等、実際に起こった事実に関わらず、軍の中枢(国王及び軍事最高副顧問である第1王子。ただし、第1王子が発令者となる場合は、国王からの委任状の発行が必要)が国家的危機であると判断した場合に発動される。
故に標的(この場合は立法・行政・司法を統括する機関及びその構成員)に言いがかりに等しい理由を突きつける等、疑念や容疑だけで物理的な制圧(不審者に対する警告なしでの発砲・殺害、武装市民の即時排除)ができてしまう。
カイザルは、独立機関である司法省であってもこのリスクから逃れられないことを悟り、万が一の場合に備えて外部から出向している
シュタイナーに後事を託した。
なお、カキンの「特殊戒厳令」と、通常の「戒厳令」との違いは作品中に明記されていないが、カキンは現在、国家運営を行う主要人物のほとんどがBW号に乗船していることから、BW号内でのみ発効する戒厳令(=カキン本国には効力が及ばない戒厳令)を「特殊戒厳令」と呼称している可能性がある。
▼発動すれば、日常を全て覆してしまうほどの変革となる。
▲38巻181頁より
王族を蔑ろにする一切の行為を禁じ、抵触した者を極刑に処すもので、カキン刑法の一つと推測される。
王族相手の避妊・堕胎・遺伝子鑑定等もこれに該当し、子孫繁栄に対する反逆行為とみなされるため、後述の
謝肉祭における村人殺害の根拠にもなっていると考えられる。
カキンが開発した細菌兵器。
大気中では30秒と持たず不活性化(無毒化)するため、失敗作とされ大量生産には至らなかったが、呼吸により不活性化する前に人体へ取り込まれると急激に増殖。
感染性胃腸炎のような症状となり、半日程度で多臓器不全により死亡する。
また、TSK-17は感染者の遺体の腐敗を通常より早める性質を持ち、検視の際には本菌を使用した痕跡が残らない。
これらの特徴から、暗殺用の兵器として用いられる。
バルサミルコは
ハルケンブルグに対し、本菌を近距離で噴出することで暗殺する計画を立てた。
ナスビーの子として、14人いる王子のうち、最後に残った1人が王位継承権を得る。
国王であるナスビーが当該王子に王位を継承する旨の宣言を行い、誓約書を発行。
当該王子の誓約書の受理をもって、継承が完了したとみなされる。
なおその後、新王には王家に伝わる宝剣「吉兆丸」が渡される模様。
カキンの王位継承戦を象徴する至宝として、厳重に保管、祀られている宝物。
クロロはこれらの宝物を手に入れることで、自らの能力が大幅に向上すると考えており、探し出して盗もうと画策している。
○壺中卵(こちゅうらん)
継承戦へ参加する王子のために使用する壺。参加者は自らの血を一滴、壺の中に落とし、壺にある口の部分に手を入れる。儀式のための儀礼的な宝物とされているが、この儀式を行うことによって、参加者の自覚なしに守護霊獣が生まれる。遠い昔、初代のカキン王が蟲毒から発想を得てこの壺を具現化した模様。
○儀座禅仏(ぎざぜんぶつ)
継承戦を見守る御神体とされる宝物。座して祈りを捧げる人間の姿をしており、いわゆる即身仏と考えられる。宝物として扱われていることから、過去のカキン王であることが予想される。
○吉兆丸(きっちょうまる)
次代の王に渡される宝剣。実際に武器として使用するのではなく、王位継承者たる象徴として所持すると考えられる。
▼壺中卵。14人の王子全員が、この壺を使って「壺中卵の儀」を行った。
▲33巻175頁より
カトリック国においては、肉食を控える期間の直前に、肉を思い切り楽しみ羽目を外す祭のことであるが、カキンの場合は「肉」=「人」であり、数年に一度、王族によってランダムに選ばれた村へお忍びで赴き、狂気の「宴」を催すことを指す。
「宴」とはこの場合、王族が村人に対し強制的・連続的な性行為に及ぶことをいい、「持て成す者」に選ばれた者は、昼夜の区別も休憩もなく行為を強いられた結果、死に至ることも珍しくない。
「持て成す者」以外の村人は「その他」とされ、前述の不敬罪を理由に、全員が(事前に描いたカキンのシナリオどおり)極刑となり殺害される。
つまり、謝肉祭の会場として選ばれた村は、全員が死亡する運命となってしまうのである。
なお、村人が身ごもり産み落とした子は全員「祭孤児」と呼称され、顔を傷つけられた後、王族の婚外子等である「
二線者」と、その他の「肉」に選別され、「肉」は人身売買される。
「肉」の詳細は不明だが、おそらく奴隷として生きていくことかと考えられる。
王位継承権を持たない王族のことで、上記の謝肉祭による祭孤児のうち、DNA鑑定等により国王との子(婚外子等)であることが証明された者が「二線者」と認められる。
二線者は生まれてすぐに顔を傷つけられ、王位継承権を持たないが、カキン国と深く関係しているカキン系マフィアの組長の地位を与えられ、表舞台でない場所で手厚く保護されている。
現在、カキンの二線者は
オニオール(シュウ=ウ一家組長、
ナスビーの異母兄弟)、
ブロッコ(シャ=ア一家組長、ナスビーの異母兄弟)、モレナ(エイ=イ一家組長、ナスビーの愛人の子)の3名で、いずれも国王の婚外子となっている。
なお、一般国民に対しては、二線者の存在を知らせていないと考えられる。
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古代国家の多くがそうだったように、古代カキンにも国王になれなかった王子が死亡後、怨霊となって祟らないよう共に埋葬される者がいた。
これを殉葬といい、黄泉の王子を監視する役割を持つ。
王子とは異性に当たる者が選ばれ、王子の死亡時、殺害された。
カキンに存在する生涯普遍の身分制度のうち、最下層の者を指す。
公職に就くことはできず、また、殉葬者は強制的に不可持民から選定された。
なお、
カミーラはこの不可持民から私設兵を選んだことから、彼女たちからの絶対の忠誠を得るに至った。
相手を強制的な
絶にした上で呪いをかける不可持民特有の能力
【つじつま合わせに生まれた僕等(ヨモツヘグイ)】を持つ。