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グリードアイランド

謎と魅惑に満ちた虚構の世界、グリードアイランド。
そこで繰り広げられていたものは……。

●背景

▼開発と流通
家庭用ゲーム機「ジョイステーション」のソフトとして開発された。
ハンター専用サイトにてグリードアイランド(以下「G・I」)の情報を開示しているが、その代金は2,000万ジェニーの破格となっている。

▼電脳ページでの照会

▲8巻102頁より

▼概要
1987年制作。
発売元は株式会社マリリン。
100本のみが制作され、2000年8月現在、絶版となっており再生産予定もなし。
開発はマリリンの子会社が行ったが、その子会社自体もなくなっている。
58億ジェニーという破格で販売され、また、購入に際しての支払いは原則として現金一括であったが、それでも生産数の200倍以上の注文が殺到する異常事態となった。
2000年8月現在、ヨークシンオークションに競売登録申請されている価格(最低落札価格)は、89億ジェニーとなっている。


●操作

▼ゲームの内容
プレイヤーが立ち塞がる障害を越えながら、手に入るアイテムや呪文等を駆使し、決められたカードを収集するもの。
多人数が仮想世界に同時参加する、オンラインRPGのようなイメージと考えてよい。
オンラインRPGと違う点は、プレイヤーが実際にG・Iの世界に入ってプレイし、怪我や死の危険が伴うこと。

▼ゲームの開始
モニターにはプレイヤーの顔と名前だけが映し出される。
G・Iを始めるためには、次の条件を満たすことが必要となる。

◆ソフトの準備
入手には大金を要する。
そのため、ソフトを大量に所持する富豪バッテラから雇用されるという形態でプレイする者も多い。
なお、フィンクスフェイタンは、バッテラが入手したソフトを強奪し、所持するに至った。

◆メモリーカードの準備
ハードにセーブデータを差し込むためのもの。
市販されている一般用のものでよい。

◆念の使用
ゲーム機の前で練を行う必要があるため、最低でも四大行の修得が必要となるが、クリアを諦めているプレイヤーの中には、練以外の基礎を修めていない者が多く存在すると思われる。
ゲームが開始されると、プレイヤーの身体ごとG・Iに移送される。
G・Iは、ヨークシンシティの東に存在する島が舞台となっているが、プレイヤーには知らされておらず、オンラインゲームのような仮想現実世界でのゲームと認識されている。

▼このゲームにモニターは必要ない

▲13巻118頁より


●カード

▼本(バインダー)

G・Iを進めていく中でアイテムを入手すると、それがカードに変化する。
このカードは、プレイヤーが【ブック】と詠唱することで出現する本(バインダー)に収納することができる。
本(バインダー)には「指定ポケット」と「フリーポケット」といわれるカード収納スペースがあり、目的に応じてカードをそれぞれのポケットに収めていく。
指定ポケットは100か所、フリーポケットは45か所設置されている。
ゴンがジンから譲り受けた指輪には、ゲーム外に出たとき、ゲーム内での情報をセーブしたままにする効果がある。
また、ゲーム内では【ブック】を唱えるための道具としての役割を持つ。
指輪は、ゲームに入ったときに出現し、ゲーム外でも消失することはない(ただし、中のデータは消失するケースもある)

▼本が出現。再度唱えると本は消える

▲14巻92頁より

▼クリアの条件と特典

◆クリアの条件
番号が付与されているアイテムカード(=指定ポケットカード)100種を収集し、本(バインダー)に収納するとクリア。
なお、ゴン達によりG・Iはクリアされたが、初めてのクリアがソフト発売から14年後であったことから、このゲームの難易度がうかがえる。

◆クリアの特典
上記アイテムカードのうち3枚を現実世界に持ち帰り、使用することができる(→クリア特典の享受)

▼カードの種類とポケット

◆指定ポケットカード
No.000~099までの番号が付与された特別なカード。
これを全100種収集することがクリア条件となる。
なお、指定ポケットカードはアイテムとしての利用価値も高い。

番号順  ○入手難度順  ○種類順

▼指定ポケットカード。右上の「170」が限度枚数(ゲーム内に存在できる枚数)を表す

▲14巻94頁より

◆フリーカード
所持金などの携帯物品を、必要に応じてカード化できる。
なかでも食糧のカード化は、長期保存に役立つという特徴も持つ。

◆呪文(スペル)カード
全部で40種類存在する。
主に相手プレイヤーに使用することで、様々な効果を得ることができる。
なお【排除(エリミネイト)】など、G・I制作者(ゲームマスター)だけが使用できる特別な呪文も存在する。

番号順  ○入手難度順

▼アイテムカードと呪文カードの関係


◆入手難度とカード化限度枚数
入手難度に応じて、以下の10段階に分けられている。

【難度高】SS-S-A-B-C-D-E-F-G-H【難度低】

また、各アイテムにはG・I内でカード化可能な枚数があらかじめ決められており、その枚数を超えてカード化することはできない。
これを「カード化限度枚数」と呼称している。

▼指定ポケット。1ページにつき9枚のカードが収納可

▲13巻186頁より


▼アイテムカード
アイテムカードは、指定ポケットカードとそれ以外のカード(フリーカード)に分類される。
入手方法は以下の3点に大別される。

◆自力探索
入手方法の中で一番確実な方法であるが、時間的制約を伴う。
なお、有力プレイヤーの多くは、徒党を組み行動している。
これは、複数のプレイヤーが協力して収集する方が効率が良いためであることはいうまでもない。

◆他プレイヤーとの交換(トレード)
交渉による平和的方法。
互いの利害が一致した場合に成立する。
自力で探索する方法と比較して、非常に効率的といえる。

◆他プレイヤーから奪取
暴力・脅迫などによる強奪が挙げられ、近年は特に増加したといわれる。
入手難度が高くて自力入手できない者や、カード化限度枚数の制約に業を煮やした者が、安易な獲得に走っている。
交換(トレード)によって入手していた者たちも、クリアが近くなるとこの方法に移行する傾向が見られ、ゲンスルー組は その最たる例といえる。
主なアイテムカードについては、以下のとおり。

○指定ポケットカード(再掲)
番号順  入手難度順  種類順

○フリーカード
作中の主な登場カードは下記のとおり。 なかには指定ポケットカードより入手難度の高いカードも存在する。

【10,000J(ジェニー)】ランクH
… G・Iでの最高額紙幣。現実世界の10,000ジェニー紙幣をカード化したもの。 カード状でなければG・Iでは流通できない。

【石】ランクH
… どこにでもある石ころ。

【ガルガイダー】ランクF
…食用に供する魚。G・Iの三大珍味のひとつ。

【島の地図】簡易版/ランクG 詳細版/ランクD
…G・Iの地図。島の形状だけが書かれている安価な地図と、 地名をはじめ詳細な情報が書かれている地図の2種類がある。

【群狼の長】ランクC
…旅人を襲う狼たちのリーダー。このリーダーを倒さなければ他の狼が無限に出現してしまう。

【通行チケット】ランクB
…G・Iから出るときに必要となる券。所長(ランクB)から購入するか倒すと入手できる。

【引き換え券】ランクSS
…指定ポケットカード大天使の息吹と交換することができる。 入手できるのは【大天使の息吹】がカード化限度枚数に達しているときのみ。

【支配者からの招待状】ランクSS
…指定ポケットカードを100枚収集すると入手できるカード。同封のバッジを所持していることで、城下町リーメイロにあるG・I城への入場が許可される。

以上のほかにも、岩石地帯に出現する怪物等、カード化できるものは数多い。

◆カードのアイテム化
カードをアイテムに戻して使用するときは【ゲイン】と詠唱する。
なお、本(バインダー)からカードを抜いて1分経つと【ゲイン】を詠唱しなくとも自動的にアイテムに戻る。

▼【ゲイン】でアイテム化

▲14巻105頁より

◆カード化できないケース
アイテムカードは、指定ポケットカードとそれ以外のカード(フリーカード)に分類される。
入手方法は以下の3点に大別される。

○【ゲイン】で一度カードを解除した場合
…これは、アイテム化とカード化を繰り返すことによって、プレイヤーが 都合良くアイテムを使用することを防ぐためと考えられる。
これにより、アイテムを使用する恩恵を受けながら、そのアイテムの消耗等により、アイテムとしての価値が低下してからカード化するという行為はできないルールとなっている。

○カード化限度枚数
…各アイテムにはG・I内でカード化可能な枚数が決められており、その枚数を超えてカード化することはできない。
例えば、カード化限度枚数が「5」のカードブループラネットは、6個目を入手してもカード化できない。
そのため、所持している他プレイヤーが【ゲイン】を唱えてアイテム化したり、死亡や長期離脱(10日間G・Iの外に出ていると、指輪のデータは消去する)により、カードデータが消去したりするのを待つ必要がある。

○本(バインダー)に収納せずに1分経過した場合
…これは、本(バインダー)からカードを抜いて1分経つと、自動的にアイテムに戻ることと同様のルールとなっている。

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▼呪文(スペル)カード

呪文カードの入手方法は、主に以下の2点となる。

番号順  ○入手難度順 (再掲)

◆購入
唯一、魔法都市マサドラでのみ購入できる。
価格は1袋3枚入りで10,000ジェニー。
当然ながら、入手難度の高いカードほど袋に入っている確率は低い。

◆他プレイヤーから奪取
暴力・脅迫などによる強奪と、呪文カードによる奪取が挙げられる。
前者については、上記「アイテムカード」で述べたとおりであるが、呪文カードの行使によって奪取する者はG・Iのルールに則っており、むしろ正当なプレイヤーと評価してよい。

なお、呪文カードの攻撃は、呪文カードでしか防ぐことはできない。
他プレイヤーからカードを狙われやすいのは、カードをG・Iに来たばかりの初心者に集中する傾向がある。
これは、初心者が重要なカードを入手したとき、それを守る防御呪文カードを所持していないことが多いからである。
そのため、防御呪文を所持していない状態でも、自らのカードを守る以下の方法が知られている。

○シャッフルガード法
…指定ポケットカードをフリーポケットに入れたり、仲間同士でカードを入れ換えたりして、本(バインダー)のカード情報を混乱させる方法。

○フルポケットガード法
…貴重なカードを【掏摸(ピックポケット)】【交換(トレード)】等の呪文で失う危険を減らすため、フリーポケットに本来必要ないカードを多数入れておく方法。
ゴンは、辺りで拾った石などをカードにして入れておき、他プレイヤーの呪文行使を失敗させた。

G・Iには、プレイヤーを直接攻撃(物理的攻撃)する呪文は存在しない。
また、呪文(スペル)カードはアイテムカードと違い、本(バインダー)から抜いて1分経っても自動執行とはならない。
しかし、人混みにまぎれて有効範囲である20m以内に近づき、小声で詠唱するなどの方法が可能である。
街の入口や、物陰での待ち伏せなども有効であるため、注意が必要といえる。

▼呪文(スペル)の詠唱

▲14巻18頁より


●ルールと制約

▼現実世界への帰還
G・Iから現実世界へ帰還する必要が生じた場合、以下の方法がある。
なお、現実世界へ戻るとフリーポケットのカードデータはリセットされる。

◆呪文(スペル)カードの使用
呪文離脱(リーブ)を使用すると、現実世界に帰還できる。
帰還場所は、G・Iに最後に入ったときに使用したハードを置いている箇所となる。
帰還呪文の存在はプレイヤー達に知られているところだが、このカードの入手自体が困難なために、現実世界に戻れないプレイヤーが数多くいる。
ゴン達はこの点に着目し、現実世界への帰還を願うプレイヤー達に【離脱(リーブ)】と指定ポケットカードの交換を持ちかけ、急激に手持ちカードを増やしていった。

◆港の使用
G・I唯一の港から、現実世界に帰還できる。
カード【通行チケット】を入手し、港にある建物の中に入る。
このとき、帰還場所として現実世界に存在する港を選択できる。
選択可能な港は50以上。

▼プレイヤーの死亡・離脱
死亡すると本(バインダー)と指輪は破壊され、本の中のカードは全て消滅する。
なお、G・I外では指輪を外しても指定ポケットのカードは消えないが、もう一つ装着するとデータが上書きされる。


●舞台となる都市・地域

▼都市

懸賞の街アントキバ
ゴンたちが最初に訪れた街。スタート地点から北に数kmほど進んだところに位置する。
ここでキルアが「ハメ組」と呼ぶ連中から、仲間になるよう誘いを受ける。
様々な種類の懸賞が告知されており、「月例大会」と呼ばれる重要アイテムの入手イベントも行われる。

魔法都市マサドラ
呪文(スペル)カードを唯一購入できる街。
懸賞の街アントキバより北に80kmほど進んだ場所に位置する。
「ハメ組」がゲンスルーの裏切りにより壊滅したとき、運良くゴン達が消失したカードを入手した。

▼マサドラ。呪文カードはここでしか購入できない

▲15巻9頁より

◆ギャンブルの街ドリアス
賭博運が攻略の鍵を握る街。
スロットマシンなどにより、指定ポケットカードを得ることができるが、確率がとても低い。
なおリスキーダイスを使用して獲得を狙うことも可能だが、相応のリスクを伴う。

▼ドリアスに設置されているスロットマシン

▲15巻187頁より

◆恋愛都市アイアイ
男女の出会いが楽しめる街。
ゴンたちがヒソカを仲間にした直後この街を訪れたが、起こるイベントに翻弄され、早々に立ち去った。
もちろん攻略に必要なカードも多数存在している。

◆海辺の街ソウフラビ
指定ポケットカード一坪の海岸線が入手できる街。
ゲームマスターとのイベントをクリアする必要があり、獲得難易度は最高クラス。
ここでゴンはジンの情報を入手した。

▼レアカード【一坪の海岸線】の争奪が繰り広げられた灯台

▲16巻76頁より

◆城下町リーメイロ
指定ポケットカード100枚を収集すると行くことができるG・I城がある町。
クリアイベントもここで行われる。

◆ルビキュータ
シャルナークら旅団員が短期間滞在した街。
都市としての特徴は不明。

▼その他の地域

◆シソの木
G・Iのスタート地点となる大樹。
大草原の中に1本だけそびえ立つ。

◆港
現実世界へ帰還する際に立ち寄る場所。
帰還の方法は、呪文【離脱(リーブ)】を使用するか、【通行チケット】を入手した後に港から出て行くかの2種類しかない。

◆森林地帯
懸賞の街アントキバの北に位置する。
指定ポケットカード奇運アレキサンドライトの獲得イベントが発生する。

◆岩石地帯
森林地帯の北に位置する。
様々な怪物が出現するが、獲得できるG・Iのカードランクは下であり、敵の中では比較的弱い部類に入る。
念を使用した戦闘の初級者の修行に向いている。

▼岩石地帯。様々な怪物が出現する

▲14巻126頁より


●上級プレイヤーへの道

▼有力プレイヤーの動向

G・Iはその難易度から、プレイヤーが幾人かで組んでクリアを目指すことが多い。
以下にクリアに近づいた有力プレイヤーを記載する。

ハメ組
富豪バッテラから雇用されたプレイヤーが中心となり、G・I中最多を誇る人数で構成(2000年12月現在)。
数的有利を活かし防御カードを独占した後、呪文カードによる奪取を特徴とする。
この手法が主に格闘ゲームから派生した「ハメ技」に類似してことから、キルアが「ハメ組(※1)」と呼んでいる。
ゲンスルーの裏切りによって壊滅的打撃を受け、アベンガネを除く全員が死亡した。
主な構成員はニッケス、ジスパー、コズフトロ、ゲンスルー(後に離反)、プーハット、アベンガネなど。
指定ポケットカードの最多所持種数は90(ゲンスルーの所持分9枚を含む)。

ツェズゲラ
シングルハンターであるツェズゲラをリーダーとし、堅実かつ常識的な取引でカードを収集するグループ。
ハメ組と同様、バッテラと雇用契約を締結している。
構成員はツェズゲラ、ケスー、バリー、ロドリオットの4名(※2)
後にゴレイヌを加えクリア直前まで進捗したが、バッテラからの契約解除通告によって、違約金を受領し撤退した。
指定ポケットカードの最多所持種数は96。

◆ゲンスルー組
ハメ組の一員であったゲンスルーをリーダーとしたグループ。
ハメ組にカード収集をさせ、その後は自らが独占するという計画をグループ結成当初から秘かに描いていたが、カード収集が9割方進捗したタイミングを見計い、グループに所属した者たちを脅迫・殺害した。
その後も暴力的手段に訴えた方法でカードを収集を行ったが、クリア直前でゴン組との決闘に敗れ、捕縛された。
構成員はゲンスルー・サブバラの3名。
指定ポケットカードの最多所持種数は97。

カヅスール組、アスタ組、ハンゼ組、ヤビビ組
指定ポケットカードをそれぞれ50種以上収集した有力グループ。
ゲンスルー組のクリアを阻止するため、協力して指定ポケットカード【一坪の海岸線】の獲得に帆走した。
【一坪の海岸線】獲得から身を引いた後、ゲンスルー組に全員殺害された。

◆ゴレイヌ
指定ポケットカードを単身で50種以上収集した有力プレイヤー。
バッテラと雇用契約を締結している。
単身でG・Iに参加後、ゴン組・ツェズゲラ組の一員となりクリアを目指し、最終的には10億ジェニーを獲得した。
どのプレイヤーとも組むことなく、50種以上の指定ポケットカードを収集していることから、その身体能力・洞察力は、G・Iプレイヤーの中でもかなり高いレベルであったと推測できる。

◆ゴン組
バッテラと雇用契約を締結している。
当初メンバーは、ゴンとキルアの2名。
ハメ組からの誘致を断り、独自にゲームを進めていく道を選択したことが幸いし、結果としてゲンスルーによる攻撃の回避、ハメ組の指定ポケットカード(重複分)の獲得を得た。
また、序盤でビスケ、その後も一時的にゴレイヌ・ヒソカもメンバーに加え、ツェズゲラ組や有力グループとの協力体制を築きながら、着々とカードを収集していった。
修行による身体能力の向上に加え、周到な準備も奏功し、ゲンスルー組との対決を制し、クリアに漕ぎつけた。

◆フィンクス・フェイタン組
幻影旅団の活動とは無関係に、興味本位からゲームに参加。
その好戦的性格からゲンスルー組にも警戒されていたが、シャルナークと合流した後はクロロの活動再開を支援するため、除念師の探索に帆走した。

ベラム兄弟
ガシタ、ゼツクの兄弟で構成するグループ。
バッテラと雇用契約を締結している。
ハメ組からの誘致をすぐに断ったことから、カヅスール組からの共同戦線の提案も断った可能性が高い。
また、ゲンスルー組からも警戒されていることから、戦闘能力などにおいても実力の高いグループといえる。
ゴン組がクリアする直前に彼らからの全カード強奪を企てたが、一瞬で返り討ちにあった。

▼G・I関係者の参加目的・思惑

◆バッテラ
500億ジェニーの報酬で【大天使の息吹】【魔女の若返り薬等のカードを現実世界に持ち帰ることを条件にプレイヤーを雇用した。
その目的は、事故で重体となった恋人を治療し、共に過ごす時間をつくるため。

◆ビスケ
磨くと光るものが大好きなビスケ。
その嗜好から、念能力者として至高の原石であるゴンとキルアに修行を施した。
G・Iへの参加目的は、宝石【ブループラネット】を入手するため。
ゴン組の一員として見事クリアを果たし、件の宝石を手に入れた。

◆ツェズゲラ
目的は、バッテラと交わした500億ジェニーの報酬。
彼以外にもゴンをはじめ、多くのプレイヤーがバッテラによって雇われた。

◆シャルナーク
G・Iが現実世界に存在することに気付き、正規のクリアによる特典の享受ではなく、ルールに抗う格好でのアイテム奪取、持出を画策した。
その後フィンクスたちと合流し、クロロの活動再開を支援するため、除念師の探索に帆走した。

◆ヒソカ
クラピカに自らの念能力を封じられたため、除念師を探すクロロと、念能力を使用できる状態でのクロロとの戦闘を望むヒソカ。
互いの思惑が一致し、クロロがヒソカを雇用する格好でG・Iにいると予言された除念師

◆アベンガネ
目的は、バッテラと交わした500億ジェニーの報酬。
ハメ組の崩壊後は、除念の能力を幻影旅団に買われ、報酬を得たと思われる。

ビノールト
自身の犯した罪により賞金首となっているため、追っ手をから逃れるためG・Iに潜伏。
ビスケに屈服した後、自首する約束で身柄の拘束を解かれた。


クリア特典の享受

クリアの特典は、指定ポケットカードのうち3枚を現実世界に持ち帰り、使用することができるというもの。
見事クリアを果たしたゴン組の選択したカードは以下のとおり。

◆ゴン
聖騎士の首飾り
これはキルアの持つカードを元に戻すために選択した。

◆キルア
【一坪の海岸線】を選択。
このカードは、呪文カード同行(アカンパニー)擬態(トランスフォーム)で変化させたものであった。

◆ビスケ
当初の予定どおり【ブループラネット】を獲得。

ゴンとキルアのカード選択は何を意味するか。
これは、クリア報酬として本来 指定ポケットカードしか現実世界に持ち込めないルールを、呪文カード【同行(アカンパニー)】が持ち込めるよう考えられたもの。
ゴンは本(バインダー)にジンの名前がアナグラムされていることに気付き【同行(アカンパニー)】の使用を思い立っていた。
ゴンの目的は【同行(アカンパニー)】を使用して、ジンの元へ飛ぶことだったのだ。

▼秘匿事項等

グリードアイランドには、プレイヤーには秘匿事項となっている制約や、有力なプレイヤーにしか知られていない事項も存在する。

◆G・Iは現実世界に存在する島で行われている
プレイヤーのうち、G・Iが現実世界であると知っているのは幻影旅団員、ヒソカ、ゴン組、ゴレイヌ、ツェズゲラ組だが、うち自らの行動や確認によって気付いた者はシャルナーク、ツェズラゲラ組のみである。
幻影旅団員はシャルナークから、ヒソカはクロロから、ゴン組・ゴレイヌはツェズゲラ・ヒソカから知らされた。
G・Iが現実世界であることに気付くことは、もちろんクリアには関係ない。
なお、G・Iの時刻設定と現実の時刻は同じ。
また、ゲームキャラのうち、幾人かは死刑囚である。
ハンターが絶対服従を条件に死刑囚を雇用することがあり、カード【一坪の海岸線】のイベントの絡むレイザーボポボらはいずれも雇われた死刑囚である。
ボポボはレイザーの命令に背いたため殺害されたが、これは状況からみてレイザーがボポボを雇用したのではなく、ジンがレイザー、ボポボら全員を雇用したと考えるのが妥当。
ジン→レイザー→ボポボらという指揮・命令系統が成り立っていると思われる。

◆名称の由来
グリードアイランド(GREED ISLAND)は、制作者(ゲームマスター)たちの名前を一文字ずつとって名付けられた(6名のみ判明)。
なお「グリード」という名称を付けるにあたり、元は「Wdwune」の表記であったドゥーンが、ジンにより上記の綴りに変更させられたという逸話がある。
Ging(ジン)  Razier(レイザー)  Eta(イータ)  Elena(エレナ) Dwun(ドゥーンI  S  List(リスト)  A  N  D

◆レイザーは、ゲームマスターの一人
指定ポケットカード【一坪の海岸線】のイベントを担当している。
放出系のシステムを担当しているゲームマスターでもある彼は、正規の方法でG・Iに入らなかった者を排除する役割も担う。
G・Iが現実世界に存在する島であることに気付いたシャルナークが、他の団員を伴って上陸してきたとき、カード【排除(エリミネイト)】を使用し、これを退けた。

▼ゲームマスター専用の呪文

▲15巻94頁より

◆ランクBの指定ポケットカードは全て購入可能
同じ交換店(トレードショップ)で50回以上品物を購入すると可能。
プレイヤーは得意客となり、交換店側から販売の提案を行うようになる。
懸賞の街アントキバで開催された月例大会の優勝賞品真実の剣もランクBであるため、購入できる。

◆呪文カードは何度でも使用できる場合がある
呪文カードの使用は、詠唱する方法と本(バインダー)にはめ込む方法がある。
透視(フルラスコピー)を本にはめると、今までに出会ったプレイヤーが画面に表示されるので、そのとき決定ボタンを押さずにカードを本から外す。
すると、そのカードはキャンセル扱いになるので、1枚で何度も使用可能となる。

※1 「ハメ技」とは主に格闘ゲームなどで、一定のパターンで相手キャラが反撃できない間隙をついて、同じ攻撃を繰り返すアンフェアな手法をいう。
※2 「ドッブル」はG・Iの登録名で、ケスーが本(バインダー)名(集英社「ハンターズ・ガイド」より)。
      また「ハンターズ・ガイド」には「ボードム」「ロドリオット」の両方が記載されているが、以下により「ロドリオット」を本名とみなした。
        a 「ケスー」を本(バインダー)名とする16巻140ページの同場面に「ロドリオット」の記載があること。
        b 「ドッブル」を登録名とする17巻138ページ、17巻167ページの同コマに「ボードム」の記載があること。


最終更新 2025.07.05