WxH --- ノーウェル基金

元は一人の軍人の善行から始まった基金。
傭兵を生業としている者が、安心して稼業に没頭できる仕組みがここにある。
例え、志半ばで倒れたとしても。

勇兵遺族共済として、傭兵が戦死した際、遺された家族に対して、金銭や精神面のほか、就職・育児・教育等あらゆるサポートを行う慈善団体。
ノーウェル基金への入金は、傭兵として組織的に活動していくことを意味する。

ワンウェイピープルと呼ばれる、人生の選択が極めて限られている少年兵、難民、経済弱者等に対し、彼らの救済や支援に尽力した軍人ノーウェルの口座に、同士達が金を持ち寄り入金したことが始まりと言われている。
特殊な預金形態で成立しており、奇跡の口座と呼ばれている。

三世代口座と呼ばれる特殊な形態で、入会している傭兵間の信頼のみで成り立っている。

入金のみで引き出せない口座。
入金は全て親口座へ行く。
専用のクレジットカードを使い、加盟店での買い物は可能。
なお、孫口座を開設すると同時に、子口座を持つ者との上下関係が生まれ、孫は子からの派兵要請を断れない。

新たに孫口座を作る者の責任者の口座。
入金のみで引き出せない口座。
入金は全て親口座へ行く。専用のクレジットカードを使い、加盟店での買い物は可能。

子口座・孫口座からの入金を統括している口座。
全口座の出金と内容等の情報は、基金に入会している全員が共有し、相互管理を行っている。

入れた金が全て親口座に行くことは、子口座・孫口座ともに変わりはないが、子→孫の上下関係が発生する。
なお、ミュヘルの部下であるマッシェル等においても、ミュヘルを子とした孫口座を開設していると考えられる。

本基金が専用のクレジットカードを使い、買い物ができる仕組みである以上、入金以上の出金行為(例えば100万ジェニーを入金したが、200万ジェニーの買い物を本カードで行う等)が可能であり、そこが本基金の最大のリスクと言える。
しかし、そのような悪用ができる仕組みであることにもかかわらず、これまでそのようなことを誰もしなかったことから｢信頼のみで成り立っている｣｢奇跡の口座｣と呼ばれているのだと考えられる。

ジンは、ミュヘル達ビヨンド一派を混乱させた詫びとして、渡す金をノーウェル基金に入金する旨をミュヘルに申し出た。
これにより、ジンが傭兵仲間達に渡した莫大な金は、全て傭兵達の遺族への支援に使われることとなった。
また、ジンは現地(暗黒大陸)では上司・部下の関係として、ミュヘルの指揮系統に入ることになった。