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NGL自治国

機械文明を捨て、自然の中で生活する目的を持つ団体、ネオグリーンライフ。
しかしそこには恐るべき犯罪と陰謀が渦巻く、もうひとつの顔があった。

●国家の概要

▼位置
ヨルビアン大陸バルサ諸島の南端に位置する島、ミテネ連邦。
5つある国のうち、その西端の一国となっている。
隣国であるロカリオ共和国との国境には大河が流れる。

▼元首
不明。
ただし実権を掌握していた人物はジャイロ。

▼建国年
不明。
団体としてのNGL設立はジャイロが21歳のとき、国家となったのは30歳のときであることは明らかになっている。

▼人口
217万人。
99%が団体の構成員となっている。残り1%は支援のボランティア。
構成員として正式に登録している者以外はほとんどいない。

▼大河によって隔てられた国境

▲19巻23頁より

●活動内容

機械を使用しない生活を旨とするため、他国とは違う特徴や規律を持つ。

▼生活手段
通信手段は主に手紙、交通手段は主に馬などの動物。
ただし外交業務のため、国境近くに位置する大使館では機械(パソコンなど)を使用し、情報交換にあたっている。
もちろん国内には電気・ガス・水道などの文明社会には必需となるライフラインは存在せず、一般構成員は畑を耕し、自給自足の生活を営む。

▼自給自足の暮らしを送る人々

▲19巻7頁より

▼入国のルール
機械製品の持ち込みは禁止。
入国の際、検問所で厳重な検査を受ける。
金属・石油・ガラス製品など、人工精製により生産された製品は全て持ち込むことはできない。
そのためプラスチック製品や歯科治療のインプラント素材、整形のシリコンゴムなども禁止物品となっている。
特に体内に埋め込まれたものは摘出不可能であるため、入国できない。

▼本当の顔
NGLがエコ団体として持つ特徴は、あくまでも表面上のものであった。
本当の目的は麻薬「D2(ディーディー)」の製造と売買。
自然保護区として立入を禁じた山の中腹に穴を掘り、工場としている。
また、この保護区内に原料となるビラ畑も存在している。
機械製品の持ち込みを禁じたり、立入を制限する自然保護区を定めることは、麻薬製造の情報流出を防ぐ点で格好の口実となっている。
工場内においては製造のための機械製品のほか、銃火器も所持し武装している。
なお、麻薬のことを知るのはNGL上層部のみ。
一般構成員は、自然と共にある生活を説くNGLの純粋な共感者として暮らしている。

▼麻薬製造工場の跡

▲19巻79頁より

●過去の事件など

NGL独特のルールが引き起こした事件などを記した。
国際的な常識に照らし合わせ、罪状に対する処罰が厳しい部分もあるが、これらは全て麻薬製造の情報流出阻止のために行っていることである。

▼錠剤タイプの麻薬「D2

▲19巻79頁より

▼TVクルーの身柄拘束
1987年に潜入取材を試みた3名が、当局により身柄を拘束された。
うち1名は処刑、2名は現在も拘束されている。
規則に抗う者の末路を見せしめとして公表することで、不法侵入の抑制効果を狙った可能性が高い。

▼伝染病の蔓延
強力な伝染病が蔓延したときがあったが、自然に生きる教義に抗うとし、国際医師団による治療を拒否、入国も認めなかった。

▼機械製品の持ち込み例
体内に備品を埋めて銃を持ち込もうとした者、直腸にカメラや携帯電話を入れていた者、訓練した動物に機械製品の運搬をさせようとしていた者など。
この者達には厳しい処罰が待っていたに違いない。

▼キメラアントの侵入
突然発生した未知の生物によって、麻薬製造に関わっていた者たちは殺害され、上層部は壊滅。
創始者ジャイロが描いたNGLは終焉を迎える。


●NGLの現在

キメラアントの襲来によって壊滅したNGLは、国際保安維持機構の暫定統治を受けることになり、事実上の廃国となる。
その後、国際議会によって永世自然保護区に指定され、その管理はハンター協会が受け持つこととなった。

ハンター協会の管轄下にあっても、協会が国民に対し、治安維持以外に過度に干渉するとは考えられず、生き残った旧NGL地域の国民は何が起こっても自然のままに暮らす教えのもと、以前のままの生活を送っていると思われる。


最終更新 2025.07.11